腰痛と足の痺れと言えば腰椎椎間板ヘルニアが思い浮かぶ方も多いと思います。
しかし最近の研究では飛び出た椎間板が神経を圧迫して痺れが出るわけではないことが分かってきました。
実は腰痛も痺れも筋肉、神経、靭帯の血流不足が原因で起こります。
この際、筋肉の血流不足であれば筋肉の痛みが起こり、神経の血流不足であれば痺れや麻痺、チクチクした感じが起こります。
これらが同時に起これば腰の痛みと、腰の神経に沿った痺れが起こります。
この時に血管を拡げたり細くしたりをコントロールしているのが自律神経です。
つまり腰痛は自律神経による血管コントロールが上手く働かない状態だと言えます。
なぜ神経圧迫と痛み、痺れが関係しないのか?
あまり知られていないのですが、腰の椎間板は20歳を過ぎた頃から摩耗し始めます。
ですから個人差はあれど20歳を過ぎた方の殆どにレントゲンやMRIで椎間板の変形が見られるのです。
もし仮に椎間板の損傷と痛みや痺れが関係しているとすれば椎間板に問題のある全ての人が腰痛や椎間板ヘルニアにならないと辻褄があいません。
しかし実際には
「変形があるにもかかわらず全く腰痛がない」
「殆ど変形がないにもかかわらず腰痛を訴える」
この様なケースばかりです。
更に、神経が圧迫されると短時間のうちに痛みのメッセージが止まることが分かっています。
『疼痛の研究と治療における進歩』の「椎間板ヘルニアは痛みを生み出すか?」と題した論文では、神経が圧迫されて起こるのは麻痺であると結論づけられています。
痛みや痺れを改善するためには自律神経を整えて血流を良くすること
腰痛や痺れを改善するためにはなぜ自律神経が上手く働かないのかを考える必要があります。
身体のアンバランスだけでなく、心理的ストレスや環境ストレスが引き金になっていることが良くありますので包括的なケアが大切です。
自律神経が正常になり血流が良くなると痛みは軽減して行きます。
『ヘルニアだから一生懸命付き合うしかない』
『これ以上悪化したら手術しかない』
と言った感情は全て治癒を妨げます。
痛みの恐怖から身体を動かさない事も治癒を妨げます。
変形した骨や潰れた椎間板を治さなくても痛みや痺れが良くなる事を知ることが治癒のスタートです。
最初から一人で全て行うのは難しい事もあります。その様な時は専門家の借りて乗り越えて下さいね。
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