腰痛の中にはレッドフラッグ(全腰痛の5%)と言って直ぐに病院を受診しなくてはならないものがあります。
その中に内臓疾患(全腰痛の1%)があり尿路結石や腹部大動脈瘤があります。
実は私自身が尿路結石症を4回経験しており、あの耐えがたい痛みに何度も打ちのめされてきました(汗)
経験者は口を揃えて『おそらく人類史上最悪の痛みだ』と言うでしょう…
尿路結石症は近年増加傾向で男性の7人に1人の割合で起こるとされ、決して対岸の火事ではありません。
尿路結石は無症状で進行することが多い病気で、腎臓の中で石が留まっている場合は脇腹の鈍い痛みや腰背部痛と間違われることがあります。
結石が腎臓から尿管におりて詰まってしまうと強烈な痛みに襲われます。この場合は痛み止めが最も効果的で、とにかく痛みを抑えて自然に結石が出るのを待つしかありません。
尿路結石は普通の腰痛と違い発作が起こる前に尿道痛などの特徴的な症状があるので、疑わしい時は直ぐに泌尿器科を受診して下さい。
尿路結石症とは?
腎臓で作られた尿は、尿管を通り膀胱に蓄えられ尿道を通って排泄されます。私たちは普段何気なくおしっこをしているわけですが、この経路を尿路と呼びます。
この経路に結石が出来ることが尿路結石症で、結石によって尿路が塞がれてしまうと腎臓で作ったオシッコの行き場がなくなってしまい内側から腎臓を圧迫(水腎症と言って腎臓が腫れてしまう状態)して激しい痛みの発作が起こります。
尿路結石症の症状
- 脇腹の痛み
- 下腹部の痛み
- 血尿(見られない事もあります)
- 残尿感(膀胱にオシッコがないにもかかかわらず)
- 排尿痛
- 頻尿
- 発熱(尿路感染に注意)
※この様な症状があれば直ぐに泌尿器科を受診して下さい。
石の大きさと痛みは関係なくむしろ結石が小さい方が痛みが強い事もあるようです。
長時間尿路が塞き止められると腎機能低下の可能性があるのでご注意下さい。
尿路結石の原因と予防
尿路結石の90%はシュウ酸カルシウムによる結石が原因です。その他にリン酸カルシウムや尿酸があります。
シュウ酸を多く含む食材を多く摂取する食事習慣や水分不足で結石が起こりやすくなります。
コリン・キャンベル氏のチャイナスタディーでも尿路結石について触れられており動物性タンパク質摂取量が20グラム/1日を超えると増加すると述べられています。
更に運動不足やストレスによっても助長されることから生活習慣病とも言えます。
シュウ酸の多い食材
- ナッツ
- ほうれん草
- たけのこ
- サツマイモ
- ブロッコリー
- レタス
- チョコレート
- コーヒー
- 紅茶
- 緑茶
- ココア
一昔前の日本では稀な病気であった尿路結石症ですが、食事の欧米化と同時に増加傾向が見られます。
私事ですが、生活習慣を見直すきっかけを頂いたと思い大好きな肉、ビール、コーヒー、ナッツを制限しました(涙)水分摂取量も増やしました。
尿路結石症は再発率が80~90%と非常に高いですが水分摂取を改善するだけで再発率60%まで低下すると言われています。
4回も再発している私としては頓服薬として痛み止めを常備しておくことをお勧めします。
痛み止めにお世話にならないように努めるのが基本ですが、腎臓に結石予備軍がいる場合はあると安心です。
今回は整体や整骨院では良くならない腰痛のレッドフラッグについてお伝えさせて頂きました。